株式会社明新社

　当社は、約25年前から大豆インキを使用するなど、環境保全に取り組んでまいりました。その後、大豆の生産量問題や食料問題等の影響により、大豆油インキから複数の植物油を使ったベジタブルインキへの流れを受け、2001年にはオフセット印刷で使用するインクの100％をベジタブルインキで印刷しております。
　また、インクだけでなく、紙では「森林の管理や伐採が環境や地域社会に配慮して行なわれているかどうか」を評価・認定した「FSC森林認証紙」を活用するなど、環境保全・経済活動の両面を考慮した紙を活用しています。
　次に、印刷に欠かせない製版工程についても、約25年前からフィルム出力・刷版の工程から、環境負荷の低減・効率化のため「CTP」の活用を進めています。また、その工程で生じる現像液（特別管理産業廃棄物）を最大1/8に圧縮する処理をし、廃棄量の削減を行って参りました。3年前からは、取り組みを加速するため、廃液を出さない「完全無処理サーマルCTPプレート」を採用し、現像液を使用しないシステムへの移行を進めており、来年度には100％廃液を出さないシステムに完全移行する予定です。

　地域の活性化や観光振興を目的として、YAMATO超人ナライガーを2017年に誕生させました。奈良を愛し、美しい環境と平和を守るということをコンセプトとし、環境を破壊して奈良や地球を支配しようと企む「汚～セン帝国」の悪事を撃退するというストーリー性を持っているのが特徴です。県内を中心に各種イベントにも出演、ダイドードリンコ㈱様との共同企画として、おしゃべり機能を活用した自動販売機を設置し、ゴミのポイ捨て等による「環境破壊」や「マナー違反」から古都奈良の環境を守るとともに、環境保護の啓発を行っています。
　その他にも、奈良もちいどのセンター街の旧社屋を「奈良のキャラクターグッズを扱うショップ」に改装しました。旧社屋は土日休業のため、商店街の一角にシャッターが下りているのは商店街活性化に繋がらないと判断し、店舗シャッターに「せんとくん」、「まんとくん」のキャラクターを描いたことがきっかけとなり、印刷の受付窓口があった事務所部分を、奈良のキャラクターショップ「ならクターショップ絵図屋」としてリニューアルオープンしました。（現在　同センター街　春日大社大宿所前に移転）

　JICA海外ボランティア応援団の奈良事務局を社内に設置していたことがきっかけとなり2015年という早い段階からSDGsの取り組みを始めました。当初はSDGsって何？どういうふうに取り組めばいいの？ということで、環境委員のメンバーを中心にJICA関西のイベントや資料を基にSDGsについての理解を深め、全社員に落とし込むための取り組みを開始しました。
　具体的には、何を目標にすれば良いか？仕事に関連付けられることはないか？を考えるために、まずSDGsを身近に感じてもらおうと社員全員が取組目標カードを作成し、それに関連した目標シールをカードに貼り、常に携帯して、普段からその内容に取り組むことで少しずつ意識・行動を変えて行きました。節電やごみ削減など、簡単なことが会社のコスト削減にも繋がっています。

　明新社では、「お客様の課題解決パートナー」になることをコンセプトに定め、印刷業だけに留まらず、イベント運営、動画制作、商品企画など多角化を図ってきた結果、印刷だけでなく、グッズ、イベント、動画など何かとなにか、誰かとだれかを繋なぐことができる複合的な提案ができる点が当社の強みとなっています。
　水と空気以外印刷できないものはないとして、様々な印刷業務も請け負っており、缶バッジやスマホケース、絵馬、ノベルティグッズなどの印刷も社内で行っています。
　現在では、印刷されたマスクをよく見かけますが、当社は2020年7月からオリジナルデザインマスクを発売しています。「マスクの広告利用やユニフォーム化」といった意識がまだ広まっていない中で、印刷に試行錯誤を重ねながら、新たなチャレンジも行ってきました。企業PR、ノベルティ、ユニフォーム、キャンペーングッズ、販売促進グッズ、自身のこだわりなど、多様な活用ができ、需要が増えており、今後も、お客様の課題解決に繋がる更なる事業展開を進めていきます。