縫製基地


洋服のサイズ直しやリメイク・アップサイクルを行う。依頼者の想い・ストーリーを大切に思い入れのある洋服等をお客様の要望に応じて、違う洋服や小物、子供服等へと新しい命を吹き込む。大学卒業後、洋服の勉強がしたいと大阪の服飾専門学校で技術を学ぶ。その後、東京でファッションスタイリストや企画製造販売を行う自身のオリジナルショップ経営の経験を基に、デザイン企画から採寸→型紙作成→実物製作まで一人で行う。

「直して使う」がかっこいい

一枚の洋服を大切に

ファストファッションの流行による過剰生産や大量廃棄、トレンドや消費者の好みが細分化し衣類の種類が増加するのと同時に、売れ残ってしまった商品については廃棄されてしまうファッション業界。
その廃棄量はなんと47万トン(2020年・環境省)。これは、一日あたり大型トラック120台分の服が焼却・埋立処理されていることになります。ファッション産業が環境に与える影響から、政府は、一枚の洋服を長く大切に使用することなど、サステナブルファッションへの取り組みを推進しています。
 当店は、環境問題に対し、リペアやリメイクという方法で解決し、一枚の洋服を大切にする気持ちや服作りの楽しさを伝えたいとの思いから、2022年に「もちいどの夢CUBE」にて開業しました。
 お客様自身が大切にしていた服や親の遺品として保管していた服をもう一度活用したいという思いから、お客様の想い・服とのストーリーを大切に、一枚一枚丁寧にリペア・リメイク等を行っています。

売らない洋服屋として

当店を利用していただいているお客様には、親の遺品であるブレザーを洋服やカバン・小物にリメイクし直し、自分だけでなく子供も使用できるようにアップサイクルされる方が多くおられ、一つの洋服が3世代に渡って活用されています。また、その洋服は一点ものなので、失敗が許されません。限られた生地の量でリメイクを行うので、糸をほどく際や裁断する際が一番緊張します。
依頼される方は、遺品だけでなく、若い時に購入された洋服や、思い入れのある洋服や帽子、鞄など様々な依頼があります。依頼時には面談を通して、お客様の体形・好みに合わせたサイズ調整や長く着られるよう普遍的な洋服のスタイルを提案し仕上がりイメージとのギャップを埋めています。
 今ある洋服を長く着ていただきたい思いから、インスタでは様々な事例を掲載し、少しでも多くの方にリペアやリメイクなどを活用していただきたいと考えています。

③ 誰もが楽しめるファッションに取り組む

依頼いただく方には、障がい者の方もおられ、服に関する多くの悩みを抱えておられます。
例えば、義手の方では、既製品では袖口がボタンやゴムになっており通しにくいや、腕回りがきつく、動かしにくいというお悩みを抱えておられました。その課題に対して、腕の太さを図り、どの程度の大きさにする必要があるのかお客様の意見を反映し、着易くするのはもちろんですが、お洒落に着られるように、幅を大きくしたことによる生地の不足分をどのようにカバーするかなど、東京でのファッションスタイリストとしての経験を活かし、色合いや生地の相性など考慮したリメイクを行っています。既製品では対応できないちょっとした不自由に対して、一部分だけ大きくすることや長さを出すことで「着やすくなった」や、「安心して洋服が着用できた」といったお声をいただき、洋服に関する様々な悩みがあることが分かりました。
 障がい者用の専用服があったりしますが、デザインが自身の好みと合わないなどの課題もあります。自分が好きな服をストレスなく着られることは、その方々の豊かさにも繋がると考えており、非常にやりがいのある仕事です。
 洋服に関する様々な困りごと・要望に対してできる限り対応し、服作りの楽しさを知っていただきたいと考えています。

会社名/縫製基地
場所/奈良市餅飯殿町12 もちいどの夢CUBE内
創業/2022年3月
業種/縫製業
URL/(ホームページ)https://houseikichi.hp.peraichi.com/
   (Instagram)https://www.instagram.com/houseikichi
   (twitter)https://twitter.com/houseikichi